立ち退き・明け渡し
賃料を滞納したり、周囲と衝突してしまったり、企業として信用とできないといったように何かと問題の多い借主に対しては、立ち退いてもらうことが不動産を経営していく上では重要です。
しかしながら、追い出し屋規制法が制定される可能性が高まるといったように、立ち退きや明け渡しを貸主が行うことには規制が厳しくなる傾向にありますので、注意が必要です。
立ち退きを行う場合には、違法行為に至らないように慎重に迅速に進めて下さい。事態が好転しない場合には、法的な手続きに沿って、問題解決をしなければなりません。いずれの状況にしろ、不動産に詳しい弁護士に相談し、どのように進めるべきかを明確にすることをお薦め致します。
借主が失踪してしまっているケースや借主が亡くなっていて相続人がどこにいるか不明なケースなど複雑な事案においても迅速に対応させていただきます。また、今後の不動産運用から、同じトラブルにならないための注意点、リスクを減らすためにどのような契約書にするべきかについてもアドバイスさせていただきます。紛争のある不動産管理物件を残すことは不動産経営上望ましくないことはもちろんのこと事前に解決することは相続税対策(貸地としての不動産の評価減を受けるための準備、紛争を解決する費用を相続財産から捻出し不動産の価値を維持しながら預金を適正に使うことにより相続税を減少させるなど)にもつながります。
立ち退き・明け渡しは下記の流れで進めます。
1)現地調査
実際に物件の調査を行い、事実関係を整理します。
2)内容証明郵便の送付
未払い賃料の支払いを求める内容証明郵便を、裁判所から借主に対して書面で送ります。弁護士から書面が届くことで、借主に圧力を掛けることができます。
3)占有移転禁止の仮処分
占有物の所有者を現在の借主で固定するための手続きです。これにより、明け渡し請求から免れるリスクを事前に回避しておくことが可能です。
4)賃料請求・建物明け渡し訴訟
交渉や請求に応じてもらえない、借主が行方不明の場合には、裁判所に訴訟を提起し、判決を求めます。裁判所の判決が出てしまえば、債権の回収がしやすくなります。
5)強制執行
裁判所から判決が出たにも関らず、それらに応じない場合には、強制執行の手続きを取ります。
弁護士に依頼をすることで、借主への立ち退き請求や明け渡しの手続きを代理で行うことができます。借主との面倒な交渉はもちろんですが、専門的な知識を要する法的措置までを一貫して対応することができます。不動産分野の実績が多数ある当事務所にご相談下さい。